近年のWeb業界では、「オウンドメディア」という言葉がよく聞かれるようになりました。
オウンドメディア(Owned Media)とは、「自社」で運営する「メディア」のことで、Webマガジンやブログなどもオウンドメディアに含まれます。それらのコンテンツで集客やマーケティングを行うのでオウンドメディアマーケティング、単にオウンドメディアと呼ばれています。
このオウンドメディアを導入する企業が次々に増え、当たり前のようにブログやWebマガジンが運営されるようになりました。その中でも、「ECサイト」へのオウンドメディアの導入が非常に増え、検索広告などの課金型広告から自社コンテンツによる集客を目指す企業も多く見受けられるようになりました。
そこで、今回は「オウンドメディア型のECサイト」の事例をご紹介し、共通点からオウンドメディアづくりに必要な事を考察していきたいと思います。
北欧、暮らしの道具店
北欧雑貨や日用品を販売している「北欧、暮らしの道具店」。もはや、Web業界で働く人で知らない人はいないといっても過言ではない「オウンドメディア型ECサイトの第一人者」です。もはや、ECサイトであることさえ忘れて、雑誌を読んでいるように読み進めてしまいます。非常に作りこまれたコンテンツで写真も「商品の良さを最大限伝えたい」というスタッフの方たちの想いが伝わってきます。
男性が喜ぶ贈り物が見つかるギフトショップGOOPS
「男性が喜ぶプレゼントが見つかる」をコンセプトに、インテリア雑貨やアウトドア、おもちゃなどを取り扱っている「GOOPS」。
コンセプトにもあるように、男性が好きそうなオシャレで個性的なアイテムが揃っています。「プレゼント」する相手に合わせた商品を特集していたり、シチュエーションに合わせた商品選びのポイントをまとめているので、非常に有益なコンテンツになっています。
MOTTAINAI もったいない モッタイナイ
「もったいない」をコンセプトに環境問題を巡る取り組みやオーガニックなアイテム等を取り扱っている「MOTTAINAI」。
余り物で作るレシピの提案や、暮らしの知恵など、日々の生活に使える様々なコンテンツを発信しているメディアです。
パンと日用品の店〈わざわざ〉
パンと日用品のみを取り扱っている珍しいオンラインショップです。しかし、「心からよいと思うものだけを。」をコンセプトに、自分たちがよいと思うものだけしか取り扱わないという非常に強いこだわりが感じられるサイトです。
オウンドメディア成功事例から見る共通点とは?
ここまでご紹介したサイトから、成功に必要な共通点を考察してみました。
オウンドメディアには、そもそもはっきりとした正解はありません。目的もサイトによって様々です。
したがって、ここからは全てのサイトに当てはまるわけではありませんが、参考程度に見ていただければと思います。
コンセプトが明確
やはり、多くのアクセスを集めるオウンドメディアサイトには、非常に明確な「コンセプト」があると思います。分かりやすい言葉に言い換えると「一貫性」ではないかと思います。ECサイトのオウンドメディアは、多くの場合自社で取り扱っている商品や業種について記事にしていくことで自然と一貫性があるサイトになるでしょう。
専門性をアピールしている
自社が取り扱う商品に対する専門性や思い入れがしっかりと記事に反映されていることも成功するための条件でしょう。
特に、自社で開発しているプロダクトなどは「どのような商品」で「お客様にどんなメリットがあるか?」などを分かりやすく伝える必要があります。
また、専門性(独自性)のある記事は「SEO(検索対策)」の観点から見ても評価されやすい傾向にあります。
「商品」を手に取った「未来」を想像させる
ネットショップは、実店舗と違い、ユーザーの目の前に商品はありません。また、接客で店員が付くこともありません。これだけでも非常に購入までのハードルは上がります。
重要なのは、「商品」を実店舗のように「手に取った未来を想像させる」ことです。例えば、アパレルであれば「この服を着た自分は…」と、家具なら「この家具を家に置いたら…」と商品を購入し、使用することで得られるメリットや効果をいかに想像できるかがオウンドメディアづくりには必要な視点ではないかと思います。
お店の導線が確保されている
どこにどの商品が置いてあるのか、レジがどこにあるのかわからない。そんなお店に通いたいとは思いません。ECサイトでも同じです。興味を持ってもらった商品をきちんとレジまでご案内するように、リンクやバナーなどを活用し、ユーザーを迷子にしないようなサイトを設計する必要があります。
まとめ
今回は、ECサイトにおけるオウンドメディアに必要な要素を見てきました。
もちろん他にも様々な要素が必要かもしれませんが、上記のように考えてみました。
ぜひ、参考にしてみてください。