シン・レンタルサーバーに他サーバーから移行する方法を図解【2023年版】
シン・レンタルサーバーは、高速WordPress実行環境「KUSANAGI」を実装したレンタルサーバーです。
本記事では、エックスサーバーやConoha WINGなどのレンタルサーバーを利用してWordPressを運用しているけど、シン・レンタルサーバーへの移行を検討している方向けに、シン・レンタルサーバーへWordPressサイトを移行する方法をご紹介します。
レンタルサーバーの移行・移転は、失敗ができない上に、設定することなども多く、どんな作業をしなければならないのか分かりにくいという方も多いと思います。
できるだけ作業を細分化して、分かりやすく解説しているつもりです。
参考にしていただければ幸いです。
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この記事の目次
シン・レンタルサーバーについて

移行作業の前に、シン・レンタルサーバーについて少しだけ触れておきます。
これからシン・レンタルサーバーを契約しようという方は、料金や機能も気になるところだと思います。
下記記事で、詳しくご紹介していますので、こちらも良かったらご覧ください。
ここでは、それぞれのプランの料金をまとめました。(※税込)
契約期間 | ベーシック | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
---|---|---|---|---|
3ヶ月 | 990円 | 1,980円 | 3,960円 | 7,920円 |
6ヶ月 | 990円 | 1,980円 | 3,960円 | 7,920円 |
12ヶ月 | 880円 | 1,780円 | 3,560円 | 7,120円 |
24ヶ月 | 825円 | 1,650円 | 3,300円 | 6,600円 |
36ヶ月 | 770円 | 1,540円 | 3,080円 | 6,160円 |
上記は、通常価格で、シン・レンタルサーバーでは頻繁にキャンペーンも行われています。
料金30%OFFやキャッシュバックなど、キャンペーン中に契約することがおすすめです。
シン・レンタルサーバーの契約手順については、次の記事もどうぞ!
シン・レンタルサーバーへの移行方法【2023年版】
ここからは、本題のシン・レンタルサーバーへWordPressサイトの移行方法をご紹介します。
非常に簡単にできますので、一つひとつ確認しながら行ってください。
前提として、シン・レンタルサーバーを契約していることが前提条件です。
≫ シン・レンタルサーバーの契約が済んでいないという方はこちら
まずは、全体の流れはこちらです。
- シン・レンタルサーバーにドメインを設定
- 独自SSLを設定
- WordPressのデータを移行する
- サイトが表示されるか確認
- ネームサーバーを切り替える
このような流れで進めていきます。
- WordPressの移行作業を行う際は、必ず事前にファイルやデータベースのバックアップを取っておきましょう。
※以下の方法での作業により、問題が生じましても一切責任は負いかねます。
WordPressのプラグイン『BackWPup』を使えば、簡単にバックアップを取得することができます。詳しい設定方法については、下記記事をご覧ください。
シン・レンタルサーバーにドメインを設定
まずは、シン・レンタルサーバーへ移行したいドメインを設定します。
サーバーパネルにログインし、[ドメイン設定]をクリックします。
そして、[ドメイン設定追加]タブをクリックし、移行したいドメイン名を入力します。
この際、【無料独自SSLを利用する(推奨)】と【高速化・アクセス数拡張機能「Xアクセラレータ」を有効にする(推奨)】にチェックを入れておいてください。
[確認画面へ進む]をクリックします。
すると、確認画面が表示され、「ネームサーバーがシン・レンタルサーバー指定のものになっていません」という警告が出ると思いますが、このまま[追加する]をクリックします。
これで、ドメインの設定は完了です。
ここで、多くの方は「無料独自SSLの設定に失敗しました」と表示されると思います。
このように表示された方は、次の「無料独自SSLを設定」で、SSLの設定を行ってください。
【補足】ネームサーバーの設定を後からすべき理由は?
ネームサーバーとは、ドメイン名とIPアドレスを紐づけるサーバーのことで、この時点でネームサーバーを変更してしまうとデータを移行していない状態で公開することになってしまいます。
したがって、すべてのデータ移行やSSLの設定などが完了し、動作確認後にネームサーバーを変更する必要があります。
但し、公開前のサイトや一定期間、閲覧できなくても問題ないという方は、先にネームサーバーを変更してしまっても構いません。
そのような方は、「ネームサーバーを切り替える」へ進み、ネームサーバー切り替え後に「無料独自SSLを設定」に進んでください。
無料独自SSLを設定
次に、無料独自SSLを設定していきます。
サーバーパネルの[SSL設定]をクリックします。
[独自SSL設定追加]タブを選択し、設定対象ドメインが設定したいドメイン名になっていることを確認し、[確認画面へ進む]をクリックします。
すると、以下のような画面が表示されると思います。
これは、ネームサーバーを変更していない事が原因です。
ただし、今の状態でネームサーバーを変更してしまうと、サイトには何も表示されないので変更するわけにはいきません。
そこで、「外部サーバーでのWeb認証」もしくは「外部ネームサーバーでのDNS認証」のいずれかの方法で、独自SSL設定を行います。
今回は、「外部サーバーでのWeb認証」をご紹介します。
「認証方式」の「外部サーバーでのWeb認証」を選択します。
まずは、トークンファイルをダウンロードします。
2件表示されている場合は、2件ともダウンロードします。
次に、「設置URL」に書かれたURLで参照できるように移行元のレンタルサーバーに設置します。
移行元レンタルサーバーのファイルマネージャーやFTPソフトで操作してください。
例えば、「example.com/ssl_ninsyou/ssl_folder/トークンファイル」というURLの場合、ドメイン直下(※例:public_html/ドメイン名/○○←ココ)に「ssl_ninsyou」フォルダを作成し、さらにその中に「ssl_folder」フォルダを作成します。(※フォルダ名は設置URLに記述されているものに適宜変更してください。)
そこに、先程ダウンロードした2つのファイルをドラッグ&ドロップします。
そして、シン・レンタルサーバーに戻り、[確認画面へ進む]をクリックします。
もし、この時にエラーが表示された場合は、設置したトークンファイルの場所やフォルダ名が間違っている可能性があります。
再度、確認してみてください。
正しく設置ができている場合は、[追加する」ボタンが表示されるので、[追加する]をクリックして完了です。
設定後すぐに利用できるわけではなく、サーバーに設定が反映され利用可能になるまで、少し時間が掛かる場合があります。
WordPressのデータを移行する
ここまでの設定が完了したら、いよいよWordPressのデータを移行します。
こちらはシン・レンタルサーバーの「WordPress簡単移行」機能を利用します。
なんと、WordPressの情報を入力するだけで、データの移行を完了してくれます。
但し、いくつかの条件に該当する場合、WordPress簡単移行機能が利用できなかったり、エラーが表示されてしまうことがあります。
そういった場合に備えて、対処法ついても、後程ご紹介しますので安心してください。
まずは、サーバーパネルの[WordPress簡単移行]をクリックします。
先程設定したドメインを選択します。
[WordPress移行情報入力]をクリックし、以下の情報を入力してください。
項目 | 内容 |
---|---|
移行元 | WordPressの移行元のURLを入力します。 ※http://とhttps://を間違えないように気を付けてください。 |
ユーザー名 | 現在、WordPressで利用しているユーザー名 |
パスワード | 現在、WordPressで利用しているパスワード |
URL | 移行先のURL ※WordPressを設置するURLです。 ※ドメイン直下に設置したい場合は、サブディレクトリは空欄のままにします。 |
入力後、[確認画面へ進む]をクリックします。
内容に問題がなければ「移行を開始する」をクリックします。
これで移行作業が開始されます。
移行作業が完了すると、「確認」ボタンが表示されますので、[確認]をクリックします。
そして、[移行済みWordPress一覧]タブをクリックし、移行データの確認をします。
但し、ネームサーバーを変更していないので、この時点では、URLをクリックしても移行前のサイトを表示してしまいます。
ここまでで、もしエラーが表示されてしまった方は以下を確認してみてください。
エラーが出て移行できない場合
エラーで移行ができない理由は、いくつかあります。
最も多いのがログインエラーかと思います。
もし、ログインエラーが表示された場合は、「ユーザー名やパスワード、URLの記述ミス」や「プラグイン(セキュリティープラグイン、reCaptcha)」などが原因の場合が多いです。
一度、停止してから再度試してみてください。
他にも、下記の中に該当する場合が多いので、それぞれの対処法を試してみてください。
ログインエラー
移行元WordPressのダッシュボードへのログインに失敗している可能性があります。ユーザー名とパスワードが間違っていないか確認してください。また、Basic認証やロボット認証が有効な場合はエラーとなるため、解除してください。
PHPバージョンエラー
移行元サーバーのPHPのバージョンが5.3以降でなければいけません。5.3以前のバージョンの場合は、PHPをアップグレードしてください。
WordPressバージョンエラー
移行元WordPressのバージョンが「4.2~6.0」がサポート対象です。
タイムアウト
移行元サーバーとの通信に失敗している可能性があります。
時間を空けるか、手動で移行作業を行ってください。
また、移行元WordPressのwp-contentディレクトリ内の容量が極端に大きい場合は、不要なファイル(バックアップデータ等)を削除して容量を減らしてから再度お試しください。
SSL未発行
移行処理は完了していますが、SSL証明書の発行に失敗しています。
ドメインのネームサーバーを変更したのち、「SSL設定」より個別にSSL証明書を発行してください。
プラグイン有効化エラー
移行元WordPressへの移行用プラグインがインストールできていない可能性があります。
・移行元URLにはダッシュボードの一般設定で確認できる「WordPress アドレス (URL)」を指定する
・httpとhttpsの間違い
・管理者権限を持つユーザーがいない
・移行元WordPressのwp-config.phpファイル内にdefine(‘DISALLOW_FILE_MODS’, true);の記載がある場合、削除する
バージョン情報取得エラー
移行元からのバージョン情報の取得に失敗しています。
移行用プラグインが正しく動作していない可能性があるため、サポートへ問い合わせるか手動で移行して下さい。
データベースバックアップ失敗
移行元WordPressでのデータベースのバックアップに失敗しています。
・移行元のディスク容量に空きがない
・移行元のデータベースサーバーがメンテナンス中など
移行用データファイル作成失敗
十分な空き容量を確保してください。
移行元WordPressのwp-contentディレクトリ内の合計容量が一定(目安としては2GB以下程度)になるようにしてください。
バックアップ取得失敗
移行元WordPressからのバックアップの取得に失敗しました。
時間を空けるか、手動で移行してください。
サイトが表示されるか確認
移行作業が完了したら、いよいよネームサーバーを切り替えるのですが、ちょっと待ってください。
もし、移行先でエラーが発生しており画面が真っ白になってしまっていたり、プラグインが正常に動作していないかもしれません。
そのような状態でネームサーバーを切り替えるのはリスクがありますよね。
したがって、移行前にサイトを確認した方が無難と言えます。
今回は、「hosts」ファイルを変更して確認する方法で進めます。
hostsファイルを編集して確認する
WordPressの場合、「hosts」ファイルという、PCのシステムファイルを編集して確認します。
「hosts」ファイルの場所は下記の通りです。
- Windowsの場合…C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts
- Macの場合…/etc/hosts/
今回は、Windowsの場合の画像を掲載していますが、Macの場合も同じです。
まずは、「hosts」ファイルを開きます。
開く際は、テキストエディタで開いてください。
Windowsならメモ帳、Macならテキストエディットなどが良いでしょう。
開いたら、一番下に行を追加し、下記を追加してください。(※万が一のために、バックアップを取っておきましょう。)
【半角空白】は半角でスペースを入れてください。
また、他の行は編集しないように気を付けてください。
もう少し分かりやすくすると以下の様になります。
ドメイン名 | 追記する内容 |
---|---|
example.com | xxx.xxx.xxx.xxx example.com |
www.example.com | xxx.xxx.xxx.xxx www.example.com |
test.example.com | xxx.xxx.xxx.xxx test.example.com |
※xxx.xxx.xxx.xxxの部分は、サーバーパネルの[サーバー情報]→IPアドレスを確認してください。
入力後、上書き保存します。
もし、「管理者権限」についての警告が表示される場合は、予めテキストエディタを管理者権限で開いた後にファイルを開いてください。(例:メモ帳アプリを右クリック→管理者として実行)
これで、ブラウザからURL(IPアドレスは必要ありません)を入力することで確認することができます。
但し、設定をしたPCからしか確認をすることができませんので注意してください。
- こちらの確認方法は、あくまで一時的な設定です。確認や移転作業が済んだら必ず「hosts」ファイルから上記の記述を削除して元の状態に設定してください。
ネームサーバーを切り替える
最後にネームサーバーを切り替えます。
設定は、ドメインを管理しているサイトから行います。(※お名前.comやムームードメインなど)
ドメイン自体をシン・レンタルサーバーに「移管」する必要はありませんので注意してください。
大抵の場合、ドメイン管理サイトの中に、「ネームサーバーの設定」といった項目があり、そちらで設定できます。
以下のように設定されているかと思います。
ネームサーバー1 | 例)ns1.○○.jp ←※現在設定されているネームサーバーが記載されています。 |
---|---|
ネームサーバー2 | 例)ns2.○○.jp |
ネームサーバー3 | 例)ns3.○○.jp |
右側の文字列を以下に変更してください。
ネームサーバー1 | ns1.wpx.ne.jp |
---|---|
ネームサーバー2 | ns2.wpx.ne.jp |
ネームサーバー3 | ns3.wpx.ne.jp |
これで、ネームサーバーをシン・レンタルサーバーに変更することができます。
変更の反映まで多少時間が掛かる場合があるので、少し時間を空けて確認しましょう。
まずは、ドメインの管理画面を開き、メニューの[ネームサーバーの変更]をクリックします。
そして、ネームサーバーを変更するドメインを選択し、[他のネームサーバーを利用]を選択します。
ドメイン名横のチェックを入れ、ネームサーバーをそれぞれ入力します。
[確認画面へ進む]をクリックします。
ドメインプロテクションの申込み画面が表示された場合は、[申し込まない]をクリックします。
最後に[設定する]をクリックして完了です。
サイトの確認
ネームサーバーが変更されたら、きちんとサイトが表示されているか確認をしましょう。
プラグインやCSSなどが正常に動作しているかを確認します。
もし、上手く動作していない場合、プラグインの設定やバージョン、次で説明する「パーマリンク」などが原因の場合が多いです。
もし、修正が困難な場合は一度変更したネームサーバーを移行前のサーバーに変更し直し、手動で移行した方が良いかもしれません。
パーマリンクの設定
移行作業が完了したら、記事ページを確認しましょう。
もし、「404」ページが表示された場合は、パーマリンクを設定する必要があります。
WordPressの管理画面から[設定]→[パーマリンク]と進み、[変更を保存]をクリックします。
この際、特に値を変更する必要はありません。
これで、正常に表示されると思います。
まとめ
今回は、シン・レンタルサーバーへWordPressサイトを移行する方法についてご紹介しました。
シン・レンタルサーバーは、WordPressを高速に動作させるための環境が整っており、設定も簡単ですので、他社のレンタルサーバーを利用している方は、この機会にぜひ移行を検討してみてはいかがでしょうか?
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シン・レンタルサーバーについては、他の記事でもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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